【発熱腹痛・台湾の旅 三日目】
晩飯まで全くの自由行動のこの日、
早朝5時より気分の悪さで目が覚める。
動くのも辛かったが液キャベを飲む。
ビックリするくらい苦くて不味い。内臓が痛く、気持ちが悪く
苦しんでいる人間が、この不味い液体を一気飲み出来たら不思議である。
胃の中に、昨日の晩に食べた粽が全く消化出来ずもたれている感じがした。
「私は気力で吐かない」
2時間程で腹痛が始まり悪寒が走る。みんなと同じ物しか食べていない為、食中毒ではなかった。
「嗚呼、神様」
朝8時、発熱。
添乗員はうちの社員らとゴルフへ行ってしまい(←こんな時に限って)
現地ガイドはオプショナルツアー組に付いていってしまっていた。
旅行保険に入っているが手引きを持っておらず解らない。一体どうすれば…
先輩のちょっと年上の姐さんが、心配してくれて果物を剥いてくれた。
「すごい熱あるしょ!大丈夫?果物食べられる?」
「面白い事見てきてくださいねぇ写真も撮ってきてくださいね‥」
虫の息で、夢と現の間を行ったり来たり。
たっつが、トイレにも行けない私を見かねて、日本語の解る医者を部屋まで来て貰うよう
フロントで手配してくれたが、到着したのは日本語の全く通じないお医者さんと
看護婦さん、そして日本語がちょっとしか通じないフロントのおじさんだった。
ゼスチャーと漢字の筆談で何とか無理矢理説明したが今ひとつ通じていない。
ちょっとだけ診察してすぐ出ていってしまった「もうダメか・・ナムサン (-人-)」
が、部屋を出た後、すぐ戻ってきて彼は携帯電話を私に渡してくれた。
電話の相手は日本語の分かる、別のお医者さんで病状の通訳を引き受けてくれたのだ。
「あー、あぶらこいもの、たべすぎ、、あー、いちょうえんで、ねつでた。
きょうごはんたべる、うすいおかゆたべない、こいおかゆたべる。くすりのんでやすむ。」
とどのつまり、熱が出るほどお腹をこわしてしまった、という事。
私の消化機能はヒヨコ程度なので、中華料理を3回続けて食べるだけで一杯一杯なのだ。
薬を飲み、中国語のテレビを付けたままウトウト眠り続けた。
「明日、会う新吾@大阪さんにとても会えないって電話しなきゃ。起きなきゃ。」
今が何時なのかか全く解らないまま枕元の電話で留守電に話しかけた。
「今、台湾です。ごめんなさい、大阪行く前に台湾で食い倒れました。」